(2)高齢者が多い地域の医療にとって必要なこと
−ご苦労もあったと思いますが、働いてきて良かったと思うことは何ですか。
(宮澤さん)
看護は経験も大事だと思います。経験が出来たことは財産かなと思います。
特に、看護は人間関係の比率が高い仕事ですから、様々なことを学べたことは良かったです。
−なるほど。人と向き合うお仕事ですね。
(宮澤さん)
患者様の多くは、私達スタッフよりもずっと先輩です。患者様が家族のようなお優しい言葉をかけてくださることもあります。
もちろん、患者様と医療を提供する側という関係はありますが、お互いに支えあっている部分もあり、とても人間味のある職場だと思います。
−積み重ねてきた様々なことがあるのでしょうね。
(宮澤さん)
ありますね。あと、私の性格的なものですが、仕事をしていなかったら、世の中のことを知ろうとせずに社会性が薄い生活をしていたかもしれません。業務をこなすだけでなく、勉強もしないと仕事はできません。
そういった点でも仕事をすることは私自身にプラスになっていると思います。
−勉強する範囲は広いですか。
(宮澤さん)
広いですね。
患者様が年々高齢化して合併症も増えてきて、勉強をしないと対応できないことが増えています。
最近は介護保険についても少しずつ勉強したいと考えています。介護の専門の方と同じ知識が必要ではないのでしょうが、患者様との関わりの中で全く知らないということではいけないのかなと思います。
−お身体だけでなく、患者様の生活に関わる部分があるのでしょうね。
(宮澤さん)
そうですね。患者様のことだけでなく、ご家族のこともあります。
−患者様の生活やご家族にも関わっていくことは、透析医療に関わらず、高齢者の方が多い地域の医療にとっては必要なことなのでしょうね。
(宮澤さん)
そうですね。急に「家族でみてあげることが出来なくなった」と相談されても、何の知識もないのでは困ってしまいます。どこに相談すれいいのかということだけでもお伝え出来ることが必要ではないかと思います。 |