フットケアに力を入れている駒ヶ根共立クリニック。フットケア指導士の資格を取得し、フットケアの中心的な存在として頑張っている看護師・中村里絵さんにお話をうかがいました。
(2)快適な日常生活を送るためにも大切なフットケア
−(フットケアの掲示物を見ながら)「水虫がきっかけで足全体に問題がでることもある」というのが驚きでした。
(中村さん)
かなり症状がすすんでしまった足も、元々はただのタコだったということがあります。
−なぜ、ただのタコが重大な問題になるのですか。
(中村さん)
患者様は、肌がすごく弱かったり、足が動脈硬化があって血流が悪くなっていたりします。更に糖尿病があると神経障害で感覚が鈍く、目も悪いこともあります。
そこに水虫があったり、タコ、魚の目、靴擦れといったちょっとした傷にバイ菌が付いて、一気に症状が悪化してしまいます。
ですから深い潰瘍になっていても気がつかなかったり、それによって足を切断しなくてはならない事態にもなりかねません。
−なるほど。ですから、写真入りの掲示物により啓発することが大切なのですね。
(中村さん)
そうですね。
まずは、ご自分の足に興味をもっていただき、ケアする必要性を感じていただくのが第一歩だと思います。
−私にもフットケアの重要性がよくわかりました。
(中村さん)
はい。ありがとうございます。
若くて元気だと足のことは何も気にせずに普通に歩けます。
でも、透析治療を受けている患者様の場合、足のケアを怠っていると歩けなくなってしまうことがあるかもしれません。
そうすると、ADLが下がるし、生活の質もすごく下がってしまう可能性もあります。
−ADLとは何ですか。
(中村さん)
ADLというのは日常生活において、どれぐらいご自分で動けるかです。
−散歩に行くなど、好きなことができなくなるのはつらいですね。
(中村さん)
そうですね。
院長もおっしゃていますが、ご自分のお好きことができて、快適な日常生活がおくれるようにするためにも、ご自分の足で歩けることは大切だと思います。
そのためにもフットケアをしっかりとやっていきたいと思います。
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