やさしい笑顔で患者様に話しかけている姿が印象的な浦野久子さんにお話をうかがいました。
(2)人として成長して、優しい、あったかい看護ができるようになりたい
−透析施設で長くお仕事を続けてこられた理由は何でしょうか。
(浦野さん)
総合病院で入院をしている患者様をみているときは、患者様にとって病院が生活の場であり、その場の患者様の様子しかとらえられなかったです。その頃から「患者様の背景をみて看護師をしなさい」という指導を受けたのですが、実際には患者様の背景までなかなかみられませんでした。
「退院してからのことを考えて」とも指導されましたが、業務だけに追われて、入院している生活=患者様の生活という意識しか持てませんでした。
−看護師さんは、とてもお忙しいでしょうから無理ないことだと思います。
(浦野さん)
でも、駒ヶ根共立クリニックでは、お家での生活を含めてみられるようになりました。
病気を抱えて治療をしている患者様というだけでなく、ご家庭や地域で生活をしている生活者であったり、ひとりの人間としてみられることが嬉しいなと思います。
しかも、患者様と話しをしていると、患者様から人として学べることがたくさんあります。
それが、私が仕事を続けてこられた一番の理由ではないかと思います。
−患者様と看護師さんといいだけでなく、人間同士のお付き合いがある。
(浦野さん)
そうですね。
そういう中から私自身が患者様に元気をいただくことがたくさんありますね。
−患者様とお話しするのは楽しいですか。
(浦野さん)
楽しいのですが、私はもともとが人見知りです。積極的に話しかける方ではないと思います。
−患者様にわかりやすく説明するのもお仕事だと思いますが、その際に大事なことは何でしょうか。
(浦野さん)
看護師としてきちんとした知識をもっていないと説明できないと思います。知識がないと、医療的なことを専門用語を使わずに、かみ砕いて説明することはできません。ですから十分な知識は持っていたいなと思いますね。
それと、患者様にお話する時は、上からの目線でないように心がけています。
−わかりやすく、上から目線でなく説明してくださるのは、患者様には嬉しいことですね。
(浦野さん)
そういったことは、駒ヶ根共立クリニックで学んだかなと思います。
−これから頑張っていきたい事は何でしょうか。
(浦野さん)
やはり、私は人間的な部分が好きなので、私自身も人として成長して、もっと優しい、あったかい看護ができるようになりたいと思います。
−人間的な成長と、看護師としての成長はリンクしている部分があるとお考えなのでしょうか。
(浦野さん)
はい。そうですね。
駒ヶ根共立クリニックで学ぶのはもちろんですが、いろいろな場所や場面で学ぶ努力をして、実現に近づけていきたいと思います。
−今日はありがとうございました。
(浦野さん)
こちらこそ、ありがとうございました。
|