(1)お互いに顔が見え、相互理解を基盤にした連携をしています
−こんにちは。よろしくお願いします。
(川原課長)
よろしくお願いします。
−駒ヶ根共立クリニックさんに限らず、透析患者様の高齢化は日本全国共通の課題だと思います。今日は、高齢化が進む中、どのような取組をされているのか教えてください。 (川原課長)
はい。まず現状をお話しますと、高齢の方の場合、ご自身で通院出来ないことが課題としてあげられます。患者様の9割近くが何かしらの送迎サービスを受けなければ通院できません。
当クリニックでは無料送迎サービスを行っていますが、お住まいの地域によってはサポートできない場合もありますので、地域の介護サービス事業者さんとの密な連携が必要となります。
−具体的にはどのような連携をしていますか。
(川原課長)
介護サービス事業者さんと、一体となって患者様をお支えするための情報共有は欠かせません。
駒ヶ根共立クリニックから積極的なアプローチをしていなかったこともあり「会議に参加しないだろう」と言う印象をお持ちだったようで、介護の定期的なミーティングにお声がけいただけていませんでした。
それで、看護師と一緒に会議に参加させていただいたり、ご自宅にうかがって、実際に介護しているスタッフさんとお話しをさせていただいたりしました。
−顔が見える連携をされているのですね。
(川原課長)
はい。顔が見えるというのは、とても大事だと思います。お互いの顔を知っていれば電話がしやすくなり、様々なことを相談できます。また、患者様の生活環境を実際に見ることで、きめ細かなアドバイスが出来ます。
私は看護師ではありません。やはり患者様のお身体や医療のことがわかる看護師に連携してもらいたいと考えました。看護師が快く協力してくれたことに感謝しています。
−そのような姿勢は、介護の皆さんから理解されるでしょうね。
(川原課長)
スタッフの努力が「駒ヶ根共立クリニックは介護に理解のあるクリニック」という評価に繋がっていると感じています。
また、介護事業者の方々が、患者様のお身体や生活のこと、透析医療に対してご理解いただけたことも成果の1つだと考えています。
−患者様の連携を実現するためには、まずは相互理解が大切なのでしょうね。
(川原課長)
そうですね。「どんなことでも結構ですので、気が付いたことはお知らせいただければ」というお願いをして、それが患者様を守ることに繋がっていることをご理解いただけたと思います。
3年かけて地域の皆様との連携体制を構築してきました。この連携の力で、患者様をしっかりとお支えしていきたいと考えています。
−看護師さんから「以前は70代で高齢だったが、今では80代後半、90代の人もいます」というお話しを聞いて驚いたことがあります。
(川原課長)
少し前まで、透析治療は「社会復帰の場」という意味合いが強かったと思いますが、これだけ高齢化が進んでくると「終末期医療」の側面も求められる時代になってきました。
病院での生活ではなく、在宅での生活をしていくために介護サービスとの連携は欠かせません。
さらには、ご家族との連携、病院との連携もとても重要です。
−ご高齢ですと、さまざまな疾患を抱えていらっしゃるのでしょうか。
(川原課長)
はい。患者様の移動の負担を少なくするためにも、出来るだけ当クリニックで対応できる医療体制を整えていますが、病院のドクターや医療連携室との連携が必要になることが少なくありません。
連携していく中で当クリニックの透析医療のことを、しっかりと確認・理解してくださっています。また、病院から非常勤でおいでいただいている先生もいらっしゃるので、当方の透析医療は、細部に至るまでご理解いただいています。
その上で「駒ヶ根共立クリニックは、きめ細やかに対応した透析医療を行っている」というご評価をいただいているのは、とても嬉しいです。
−それが信頼に繋がっているのですね。
(川原課長)
透析治療だけではなく、合併症対策、運動療法、炭酸泉浴など、患者様のために良いと考えることを積極的に行ってきた歴史があります。
そういった積み重ねも信頼に繋がっていると考えています。
(2)一人一人の職員の能力を引き出すことを心がけています
【バックナンバー】
●介護の皆様との連携について(川原課長)
●介護の皆様との連携について(看護師)
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