(2)スタッフが学習しあってスキルアップしていきます
−−たいへん申し上げにくいのですが、中津川市は都会ではありません。医療でも何でも都会は発達していて、そうでないと遅れているというイメージがあります。
(野溝看護部長)
そうですね。
でも、当クリニックのスタッフは優秀だと思います。これは誇りに思っています。
もちろん、満足したり安心しているわけではないですが、日々改善、日々成長をしていると思います。
−−それは、2つめの理由「スタッフのスキルアップ」にも通じているということでしょうか?
(野溝看護部長)
目の前の患者様に何かしらの問題があったとしましょう。
この問題は何から起きているのかを考えます。
さらに、その問題を解決していくためにどうしようと考えます。
そして、患者様の背景を研究したり、あるいは仮説を立てて、患者様の了解をいただいた上で、さまざまなアプローチをしてみます。
結果をみて、その結果に対して評価をして、フィードバックして・・・・・・その繰り返しの中で良くなっていくのですね。
−−日々の治療活動なのですね。
(野溝看護部長)
そうです。
そういう活動内容・ノウハウはクリニックの中で、基本的には全員で共有しています。
でも、クリニックも人が入れ替わることもありますし、ひょっとしたら、もっとブラッシュアップもできるかもしれません。
そこで、ドキュメント化(誰もが理解できるような文書で残すこと)しておくことが大事なのです。
−−ドキュメント化する意味というのは、具体的にいうと、どのようなことでしょうか?
(野溝看護部長)
これには2つの意味があります。
1つは当事者、例えば今回だと丸野ですとか、それに関わった他のスタッフも含めたチーム全員が、ドキュメント化していく課程で大いに学習になります。
−−それは日々の医療活動とは違う部分もあるということですか?
(野溝看護部長)
そうです。理論付けをするというのは、たいへんな学習になりますね。
理論を持った学習であれば、また似たような患者様に役立てることができます。
−−ただ単に経験の中から出てきたものではなく、きちんとした裏づけがあって、応用が利くというような感じでしょうか。
(野溝看護部長)
そういうことですね。いろんな患者様に役立ちます。
この臨床だけでお終いじゃなくって、この方法は他の患者様にやってみたら良いんじゃないか、こういう視点で見てみたらこの患者様も問題解決できるんじゃないか・・・・・そういうことにつながっていきます。
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