中津川共立クリニックの開院日から働いている大澤葉子さん。さらに質の高い透析医療の実現のために必要なことについてお話をうかがいました。
(2)患者様の力を引き出せるような医療を実現したい
−スタッフの皆さんは地元の方が多いのですか。
(大澤さん)
そうですね。中津川や恵那のあたりから通ってくる人が多いと思います。
このあたりは、自然もあって、割とのんびりしていて、親しみやすい雰囲気がありますね。
都会では「隣に住んでいる人を知らない」ということもあるようですが、まだまだ地域性を重んじて、まちづくりにも一生懸命に取り組んでいる地域だと思います。
−透析室での治療風景やお話ししているところを拝見すると、スタッフの皆さんとの距離も近いという印象を持ちました。
(大澤さん)
そうですね。
もちろん、患者様であることを忘れてはいけませんが、患者様の方が割とざっくばらんにお話しすることを望んでくださっているようです。私たちが素直な気持ちで接することで、患者様も心を開いてお話してくれるところはありますね。一緒の地域に住んでいる優しいおじさん、おばさんのような感じの時もあります(笑)
−患者様から元気をもらう時もありますか。
(大澤さん)
はい。たくさんあります。
大きな病気を併発されている方、家族がみえない方、歩きたくても歩けない方、大変な思いをされている患者様が、ニコニコと笑って話してかけてくださったり、調子が悪い時も笑顔を忘れずに前向きな気持ちをお持ちです。人として尊敬するところがたくさんあります。
−いつも笑顔というのはなかなか出来ることではないですね。
(大澤さん)
私は看護師の免許を持っていて、それなりに経験を積んできたつもりですが、常に自信がありません。「本当にこれでいいのか?」といつも思っていて、実際に失敗をすることもあります。
落ち込みそうになりますが、患者様のことを思うと「この方がこんなに頑張っているのだから、私が応えなければ!」と心から思います。
−患者様にも頑張れる理由があるのでしょうね。
(大澤さん)
はい。人それぞれにあるのだと思います。
少しでも、おだやかで楽しく有意義な生活を送って頂けるように、しっかりとお手伝いするのが私の役目だと思っています。
そのためには、患者様の力を引き出すことが大事なのかなと思っています。
−力というのは患者様の”やる気”でしょうか。
(大澤さん)
そうですね。もう少し節制してみようかなというような”やる気”や、もっとこんなことをしてみたいといった”生きる力”のようなものでしょうか。
そういった患者様の力を引き出すことで、症状も良くなっていくように思います。
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