3.シャント医について
●シャント医とシャントの寿命
シャント医というのは、シャントを作る手術をする医師のことです。
腎臓内科の全ての医師が、シャント手術をするわけではありません。
シャントを手術する医師は、それほど多くはないのが現状です。
シャントの寿命を決めるには、2つの要因があります。
1つめは、患者様の血管の状態です。これは、生まれ持ったものもあるでしょうから、致し方ありません。
2つめは、シャント医の力量です。これが、シャントの寿命や、日々の透析の快適さを左右します。
●シャントを作る時のポイント
重要なのは、目的でお話した2つの十分な機能をもっているシャントを作ることです。
1.たくさんの血液が流れること
2.針を刺すのが楽なこと
シャントには、どれ1つとして同じものがありません。
患者様によって、血管の違い、位置の違い等、さまざまな違いがあります。
1つめの機能を達成するのは、それほど難しくありません。
2つめの機能「針が刺すのが楽なこと」については、実現されていないことも見受けられます。
中には「血液はたくさん流れているけれども針が刺せないシャント」というのもあるほどです。
これは、シャント医がおちいりやすい失敗でもあります。
「利き腕の反対側の手首」にシャントをつくるのは大原則です。
しかし、これから透析をやっていこうとしている患者様にとって「針を刺しやすい」ことはとても大事な機能ですから、必要以上に原則にとらわれて、機能を損ねることがないようにしたいものです。
●よく話し合ってください
シャントはとても大切なものですから、シャント医は、できるだけ良いシャントをつくることに知恵を絞っています。
「利き腕の反対側の手首」にシャントをつくるのは大原則ですが、シャントとしての2つの機能が十分であるかを、シャント医と確認しながらすすめていただければと思います。
また、疑問があれば、シャント医をはじめとする、透析医療スタッフに何でも聞いてみましょう。
あなたの疑問を解決するために、十分な説明をしていただけるはずです。
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